


酒造りでは、冬場、仕込みの工程で、温度管理が重要となります。そのため、酒蔵の北側にはたいてい背の高い「大蔵(大倉とも書く、以下同様にて省略します)」と呼ばれる蔵が配置され、北側(立地などにより西側)の窓の開閉により冷気が取り込まれていました。大蔵の写真では、他の部分より比較的多く窓が設けられているのが分かります。大蔵の南側(立地などにより東側)に「前蔵」がありますが、これは、大蔵に貯蔵している酒を、夏場の熱気から守るためです。蔵の外部には、「蔵前」と呼ばれる、桶などを干す庭が設けられています。また、かつては、杜氏の下で働く蔵人(江戸時代には、農閑期のみの出稼ぎ者が多かったそうです)の集会のための会所や住宅が併設されていたところもあります。近年は、醸造設備の向上などにより、昔ながらの酒蔵は少なくなってきています。
明石ヘリテージマップ『江井島』2013



