【まめ知識03】漁村の町割

船上・林

林村はやしむら高砂道たかさごみち瀬戸内海せとないかいにはさまれた漁村ぎょそんで、浜辺はまべに向かうたての「すじ」に沿って短冊状たんざくじょうの町割りが形成されています。上下関係のない自由(すなわち無主むあるじ)の浜辺に形成された漁村には漁労集団ぎょろうしゅうだんごとに結束けっそくする自治の「場」が必要であり、それが短冊状に形成された町割りにも反映されています。
林村の町割りは高浜川(自由川)をさかいにして林地区と高浜地区に分かれます。ほぼ漁業で占めた林地区に対して高浜地区は半農半漁はんのうはんぎょの村であったといいます。
また林地区は網漁あみりょうやタコつぼ漁を大規模な集団でいとなむ東ノ丁(大東町、大丁、獅子投ししなげ町の三町)とそれ以西の比較的小規模な釣漁を営む西ノ丁他(林二丁目)に大きく区分されると言われています。
林村には各町の町割り内に小神社の祭祀さいし場があります。祭祀のみならず地域の経済、社会などと強く結びついた漁労集団の強い地縁ちえんは短冊状の町割りを形成しています。

明石ヘリテージマップ『船上・林』2019

2024.12.7 撮影

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