
林村の漁業の発展は全国屈指の好漁場である鹿ノ瀬を高山右近の頃から明治の中期まで約300年間にわたり独占してきたことです。
鹿ノ瀬ではイカナゴ、イワシ、蛸、鯛など多くの魚種を主に漁船を駆使した漁法で、大量の漁獲を得ていました。新浜では漁師の個人所有の船であるのに対して、林では共同で船を持っているのが特徴です。
イワシ漁は明治後期に林村の藤原繁蔵が改良した巾着網により、飛躍的に漁獲量が増え、林小学校には巾着網記念碑があります。
巾着網には10隻以上の船と総勢100名近くの労力が必要でしたのでイワシ漁の時期になると各町が一体になって取り組みました。
東之町、中之町、西之町、元網(川端町、宮之町)、丸三(高浜東丁)、戎(高浜中丁、高浜戎丁)、八九(八九郎丁)、高西(高浜西丁)の8統ができ、地区ごとに戎神社、稲荷社等を祀っています。今は巾着網も姿を消しましたが、海苔の養殖などで共同作業が生かされています。




明石ヘリテージマップ『船上・林』2019
変更せず残っている





2024.12.7 撮影