【まめ知識01】まちのお地蔵様

お地蔵様は、人々の悲しみや苦しみを救済きゅうさいするために存在する庶民しょみんの身近な信仰対象です。「地蔵」はサンスクリット語の「大地の母ぼ胎たい」を意い訳やくしたもので、一般に「地蔵菩ぼ薩さつ」と呼んでいます。

お地蔵様には妊にん婦ぷの安産あんざんを守る「子こ安やす地蔵」、災難さいなんにあった人の苦しみの身代わりとなる「身代わり地蔵」、六道（地じ獄ごく、餓鬼がき、畜ちく生しょう、阿あ修しゅ羅ら、人、天）の入り口に立ち、人々の苦しみを救済する「六地蔵」など、さまざまな姿があります。

この地では、寺院や町内の角、道ばた、家の一角など様々な形で祀まつられたお地蔵様を見かけることができます。

お地蔵様に飾られた赤ずきんと赤いよだれ掛けは、子供達を守る魔除まよけの風習によるものです。夏の地蔵盆が来ると、子供達はお菓子を目当てに町内のお地蔵様を巡じゅん礼れいします。

暮くらしの中で、私たち庶民を見守り、願いごとを聞いてくれる存在がお地蔵様なのです。

明石ヘリテージマップ『城下』2017