城下

13.路地に残る古井戸

路地の入口に鉄製蓋がかぶされた古井戸が残っています。井戸の周囲には板石が敷かれ排水勾配がついています。かつて地域の人々が共同で使っていた痕跡といえます。

14.活け越しの競り

ここでは明石浦漁協に所属する漁師が持ち込んだものを一晩広い生け簀で泳がせます。生け簀から引き揚げ、生きたままの魚介が競りにかけられます。こちらは関係者以外立ち入り禁止ですのでご注意を。

15.内海の造船所

海沿いの道に出ると造船所の大きなクレーンが目に入ります。こちらでは内海の造船所らしく艀(平底の台船)の製造を行っています。また海へ入るスロープと建物群が海沿いの独特の風景を作っています。

16.スリムすぎる建物

墓地の横に、スリムすぎる建物があります。奥行きは1間(約1.8m)から半間(0.9m)しかありません。それでも玄関が二つあり、しかも2階建てです。階段も二つあるのでしょうか。

17.リズミカルな局舎

この建造物は昭和時代に建てられた旧電電公社の局舎です。  外観は近代化初期の建物の特徴をよく示しています。リズムよく整然と配置された南側全面の縦長窓は、自然の光を均一に採り入れるための機能的な窓です。 

18.スパニッシュ風瓦

まちなかでS形瓦の小庇をよく見かけます。スパニッシュ瓦は上下2枚の瓦で組み合わせますが、 S形瓦は上下を一体化しています。一般的には素焼き風の色ですが、明石では明石瓦に青や緑で着色されたものがよく見られます。 

19.薬師と天王社

長林寺は「浜薬師」を本尊とし、南北朝期の古い石造物も確認されています。一方、岩屋神社には、 薬師如来の化身ともいわれる「牛頭天王」が祀られています。この 2つの社寺は道を隔てて対をなしています。 

20.おしゃたか舟

7月の第3日曜日に斎行される海難防止と豊漁を願う"おしゃたか舟神事"は、明石最古の伝承行事、海上神事として知られています。淡路島岩屋より御遷座となった当時を偲ぶことができます。昭和49年に明石市指定無形民俗文化財に指定されました。 

21.参道の石灯籠

岩屋神社からまっすぐ海へ向かう参道の途中に対の石燈籠があります。燈籠には寛政十ニ(1800) 年九月の文字が記してあります。当時の十三代城主松平直周の時より、岩屋明神の神輿の家中への練り込みが許されました。 

22.月山の石畳

六代城主松平信之が明石港の堀浚えをした時、砂を積み築山としました。 ここは月の名所でもあったため月山と呼ばれました。  幕末にはここに砲台ほうだいが築かれた記録も残っています。小丘への坂道は美しい石畳になっています。

23.旧波門崎石灯籠堂

明暦3(1657)年に五代城主松平忠国が建立しました。現存する石造の燈台としては日本最古のものです。   昭和38年に光源を撤去するまで、 306年間も使われていました。石垣は隙間のない「合端合わせ」という手法で綺麗に積み上げられています。

24.鉄の千切

千切とは石や木をつなぐ時、外れないように、蝶型の部材を二つの材料の間にはめ込む工法です。  ここでは波止場の角の石が落ちないように2方向に鉄製の千切が見られます。長年の波に洗われ、今では跡が残るのみです。