城下

25.重厚な町屋

この辺りは材木町として栄えた界隈で、この重厚な町屋は大正末期に建てられました。  外壁は1階が板張り、2階が漆喰塗りで軒裏まで塗り込められています。銅製の観音開きの扉や大きな袖壁には目を見張ります。 

26.北向き地蔵南の景観

明石港の防波堤沿いにある漁船の係留地には北向き地蔵が祀られています。ここからは淡路島や明石海峡大橋を望むことができます。また、この辺りは漁具店や給油場、船の修理工場など明石港を支える一帯でもあります。

27.港のお店

ここは古くから明石の漁師・廻船業者・船鍛冶たちの生活を支えてきた漁具店の一つです。かつてはたくさんあった漁具店も年々減ってきているため、貴重な一軒です。切妻2階建て、屋根は釉薬された塩焼きの明石瓦です。

28.地域で守った杉本神社

この社は岩屋神社の氏子に祀られたお稲荷さんですが、年に一度、午の日には伊弉冊神社が神事を行っています。かつては東の石炭山にありましたが、道路拡幅に伴い、旧中町の地域の力により現在の位置に移設されました。 

29.船溜りの船

この船溜りは、明石に城下町が形成された初期の頃の築港によるものです。その後、港は西へ拡大していきましたが、やがて埋め立てられ、現在は公園になっています。船溜りには季節ごとの船が所狭しとひしめき合っています。 

30.街角の擬洋風建築

まちの一角に擬洋風建築があります。隅切りの開口部は、かつて表玄関として機能していました。二階の横長桟の窓や足下を開口する掃出窓等の特徴から、大正末期の建物とみられます。 

31.不思議な三角地

魚の棚の西端、明淡通りには三角地が残っています。かつてこの通りには電車が走っていて、斜めの通りは今の国道から南に向かう線路の跡です。浜国道付近には、終点の明石駅がありましたが、昭和6年に廃止されました。

32.袖うだつの建物

ビルが建ち並ぶ明石駅周辺にもよく探すと古い町屋をみることができ、かつての町の様子をうかがうことができます。この建物は、通りに面した町屋の特徴である延焼除けの袖うだつを持っています。

33.光の子午線

この建物は建築家の岸和郎が設計し、平成15年に竣工、翌年に明石市都市景観賞を受賞しました。子午線のまち明石をモチーフにデザインされており、正午になると床に一直線の光のラインができます。

34.フェリー乗り場跡

昭和29年に明石と鳴門のフェリーの航路が国道28号線の一部区間として開通し、本土と淡路島、四国が繋がりました。 その後、外港へ発着場は移されましたが、その跡は今も残っています。

35.昼網と競り

正式名称は「明石市公設卸売市場水産部分場」。藩政時代から港に魚市場があったともいわれます。水揚げしたばかりの魚が11時半から始まる競りに持ち込まれ、新鮮な“明石の昼網”として阪神間などで重宝されています。

36.あかがねの建物

昭和24年の駅前大火で多くの建物が延焼し、その教訓として銅板で外壁を覆う建物が多く建てられました。この緑色の外壁を持つ建物もその一つです。上から見ると八角形の形で、明石港の風情にアクセントを加えています。